宮城県は６日、「聴覚支援学校校舎等改築設計」の委託者選定へ公募型プロポーザルの手続きを開始した。

参加申込は今月３０日まで受け付け、書類による第１段階審査の結果を１２月１１日に公表する。上位５者までを対象に２０２４年１月１９日まで提案書を受け付け、ヒアリングおよび第２段階審査を１月３１日に実施し、２月２日に特定結果の通知・公表を予定する。契約締結は６月下旬を見込む。

参加資格は県内に本社、支社または営業所を有する建築設計Ａ等級。管理技術者および総合、構造、電気、機械の各業務分野を分担する主任技術者から構成される「設計チーム」で業務を行うことなどを求める。

業務実施方針は▽業務の取組体制▽設計チームの特徴▽特に重視する設計上の配慮事項▽その他の業務実施上の配慮事項─について記載する。

技術提案の評価テーマは▽周辺の住環境と施設の機能性を考慮した建築計画▽学校の特性を考慮したゾーニングおよび動線計画の考え方▽既存施設を利用しながら建て替えを行うための配慮事項と環境負荷低減の考え方─の３課題について提案する。

審査を行う判定委員は▽石井敏東北工業大学教授（副学長・建築学部長）▽松村達夫東北地方整備局営繕部整備課長▽佐藤芳明宮城県教育庁副教育長▽佐藤功一宮城県立聴覚支援学校校長▽小出昇宮城県土木部副部長―の５人で組織する。

聴覚支援学校は仙台市太白区八本松２の７の２９地内の敷地２万７９３６平方㍍内に所在する。学部は幼稚部、小学部、中学部、高等部・専攻科に分かれている。校舎棟は１９７１年度に竣工し、築後５０年が経過しているため老朽化対策ならびに機能強化を目的として建て替えを計画した。

既存施設の延べ面積は、南校舎６７４平方㍍、東校舎２０７２平方㍍、中校舎２２６１平方㍍、北校舎２４２５平方㍍。また、体育館８７８平方㍍、寄宿舎棟１８３４平方㍍などで、校舎は全て合わせて約７４００平方㍍、施設全体では総計１万３０００平方㍍規模となる。

新築する校舎は延べ約５８００平方㍍で、管理諸室（約１８００平方㍍）、普通教室（約１０００平方㍍）、特別教室（約１６００平方㍍）、共用部分（約１４００平方㍍）を想定。このほか、工業技術科実習棟（約３８０平方㍍）、寄宿舎（約１６４０平方㍍）、屋内運動場（約８８０平方㍍）、付帯施設として駐車場１７０台を設ける計画。

業務概要は新築設計、解体設計の各一式と、グラウンド整備設計など。履行期間は２６年３月６日まで。

その後、校舎と寄宿舎の改築工事を２６年度早々にもＷＴＯなどで発注し、２８年度内の完成、２９年度供用を目指す。また２９年度に既存校舎解体、３０年度に屋体改築とグラウンド整備、３１年度に既存屋体を解体するスケジュールを組んでいる。予定工事費は約５８億円（税込み）を試算している。