仙台市は２２日、現在地で本庁舎を建て替える高層棟の第１期工事のうち、建築、電気設備（強電）、空気調和設備３件をＷＴＯ対象工事で公告した。開札は２０２４年１月２３日に行い、来年６月議会での契約承認を目指す。供用から半世紀が経過し、老朽化や機能分散といった課題に対応するため、東北最大の都市の本庁舎改築事業が本格的に始動する。

青葉区国分町３の７の１地内で現地改築する本庁舎の建て替え事業のうち、今回の工事は第１期高層棟の工事となる。設計は石本建築事務所・千葉学建築計画事務所ＪＶが担当。

施設は免震のＳ一部ＳＲＣおよびＲＣ一部Ｗ造ハイブリッド構造とし、延べ床面積は６万５６６８平方㍍となる。階数は地下２階地上１５階建てで、１～２階は市民利用・情報発信機能、４階は災害対策機能、４～１３階は行政機能、１４～１５階は議会機能の構成としている。

このうち今回の第１期の高層棟の建設工事分は、庁舎棟の延べ５万９８７４・７５平方㍍、駐輪場（４棟）、延べ１５４・７７平方㍍、そのほか付属棟施設などを建設する。

工事着手指定日は２４年６月２４日、工期は２７年１１月３０日まで。

本年度はこのほか「弱電工事」「給排水衛生設備」「エレベーター設備」の３件を１２月に発注予定としている。

なお、低層部の２期工事については、１期工事完了後、２８年度に既存庁舎を解体し、２９～３０年度で進める計画だ。

入札方式は３件ともＷＴＯ対象の総合評価方式簡易Ⅱ型で、調査基準価格と特別重点調査適用基準額を設ける。

予定価格は建築が２３０億９４２６万３０００円、電気設備が３５億２３００万円、空気調和設備が３４億７３００万円。

参加形態は建築が４社ＪＶ、電気設備と空気調和設備はいずれも３社ＪＶでの申請となる。

入札スケジュールは、３件とも参加申請が１２月１３日、ＪＶの構成等についての確認結果通知は同２５日、入札書等の提出は２４年１月２２日まで。開札日は翌２３日で電気設備が１０時、空気調和が１１時、建築が１４時の順で行う。

参加資格のうち施工実績はいずれも２００８年度以降にＳ、ＳＲＣまたはＲＣ造の建築物で、新築、増築または改築工事の建築工事、電気、設備工事をそれぞれ設けているほか、技術者要件（完成年度は問わない）も条件に含まれる。

建築は、ＪＶの代表者が経審の鉄骨・鉄筋コンクリート建築工事の総合評定値が１２００点以上で、免震構造による９階建て以上かつ延べ３万平方㍍以上の元請け施工実績。技術者配置要件では、免震構造による５階建て以上かつ延べ１万５０００平方㍍以上の施工管理経験者。構成員①は同工事の総合評定値１０００点以上、５階建て以上かつ延べ１万５０００平方㍍以上の施工実績。技術者は３階建て以上かつ延べ７０００平方㍍以上の施工経験者。構成員②は同工事の総合評定値が９５０点以上で、３階建て以上かつ延べ７０００平方㍍以上の施工実績。技術者は２階建て以上かつ延べ３０００平方㍍以上の施工経験者。構成員③は同工事の総合評定値が８５０点以上で、２階建て以上かつ延べ３５００平方㍍以上の施工実績。技術者は延べ１５００平方㍍以上の施工経験者をそれぞれ配置できることなど。

電気設備は、代表者が電気設備工事の総合評定値が１１００点以上で、６階建て以上かつ延べ２万平方㍍以上の電気設備の元請け施工実績。技術者は３階建て以上かつ延べ１万平方㍍以上の施工管理経験者。構成員①は同工事の総合評定値が９００点以上で、２階建て以上かつ延べ５０００平方㍍以上の施工実績。技術者は延べ２５００平方㍍以上の施工経験者。構成員②は同工事の総合評定値が７５０点以上で、延べ２５００平方㍍以上の施工実績。技術者は延べ１０００平方㍍以上の施工経験者をそれぞれ配置できることなど。

空気調和は、代表者が給排水衛生冷暖房工事の総合評定値が１１００点以上、６階建て以上かつ延べ２万平方㍍以上の空気調和設備の元請け施工実績。技術者は地上３階建て以上かつ延べ１万平方㍍以上の施工管理経験者を配置。構成員①は同工事９００点以上で、２階建て以上かつ延べ５０００平方㍍以上の施工実績。技術者は延べ２５００平方㍍以上の施工経験者。構成員②は同工事７５０点以上で、延べ２５００平方㍍以上。技術者は延べ１０００平方㍍以上の施工経験者の配置それぞれを求める。