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2024-05-02# 物件(仙台圏)

仙台市/公募プロポ・今泉工場建替へPFI調査/エイト日技が候補者/事業スキーム、民間業者の意向調査に着手

仙台市は「今泉工場建替事業PFI等導入可能性調査業務」を委託するため公募型プロポーザル方式で手続きを進めた結果、1日付でエイト日本技術開発を受託候補者として選定した。応募者は同社のみだった。

今回の業務は建て替え事業に係る整備・運営事業の手法に対し、民間の専門的な技術、手法、情報、経験を活用したPFI方式および公設民営方式の導入の可能性について、最適な事業方式を選定することを目的に調査を進める。業務内容は事業スキームの検討、民間業者の意向調査、事業可能性(経済性)の検討、事業方式の総合評価など。履行期限は10月31日まで。

市内3カ所のごみ焼却施設で最も古く1985年に稼働を開始した今泉工場は、若林区今泉上新田130地内に所在。敷地面積は約9㌶。処理能力200㌧/日の全連続焼却式ストーカ・ロータリーキルン炉を3基備える。

2度の基幹改良工事を実施済みだが、次回更新期となる2031年ごろは、ごみの減量が進んだとしても残る2工場だけでは処理能力が不足する見通しで、安定的な処理体制を維持するため建て替えを進める。

昨年度から検討委員会を設置し、具体的な建て替え内容を専門家委員などを交えて検討を進めている。現地建て替えで、処理能力は、現行600㌧/日の3分の2程度に縮小する方針。今年4月に行われた第6回検討委員会では、燃焼施設の処理方式をストーカ炉とする方針を示した。シャフト式直接溶融炉や流動床式ガス化溶融炉も検討していたが、ストーカ炉は現施設稼働中に配置が可能で経済性が高いことなどから選定。また併設を検討していたバイオガス化施設(コンバインド方式)は、新設の燃焼施設で熱を利用した発電を行うため導入を見送ることにした。

昨年度に基本構想策定が完了し、本年度は今回のPFI調査と基本計画の策定を進める。5月に施設規模と公害防止条件、6月に防災拠点・避難所と配置動線・浸水対策、8月に環境学習と脱炭素化計画を具体化し、9月に中間案を策定する。11~12月にパブリックコメントと住民説明会を行い、来年1月下旬に最終案を公表する見込み。27年度の建設事業者募集を目指す。

なお、基本構想・基本計画の策定支援はエイト日本技術開発が担当している。

 

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