2024-05-23# 物件(仙台圏)
県中南部下水道/4流域の計画変更業務を委託/NJSらに決まる/吉田川流域は不足能力の補完も検討へ
宮城県中南部下水道事務所は「仙塩流域下水道計画変更業務委託」「阿武隈川下流流域同」「鳴瀬川流域同」「吉田川流域同」の4件を9日に開札した結果、それぞれ1落で東京設計事務所、日水コン、建設技術研究所、NJSに決めた。
仙塩流域は3062万5000円、総合評点99・25(価格点49・25+価格以外の評価点50)で東京設計事務所。入札には同社のほかニュージェックが参加。予定価格は3836万9000円、調査基準価格は3053万8000円。
阿武隈川下流は2370万円、総合評点96・27(価格点49・27+価格以外の評価点47)で日水コン。入札には同社のほか建設技術研究所、日本工営が参加。予定価格は2970万円、調査基準価格は2365万円だった。
鳴瀬川流域は1302万3000円、総合評点90・31(価格点49・31+価格以外の評価点41)で建設技術研究所。入札には同社のほか日本工営、三水コンサルタントが参加した。予定価格は1634万4000円、調査基準価格は1301万3000円。
吉田川流域は3300万円、総合評点101・39(価格点49・89+価格以外の評価点51・50)でNJS。入札には同社のほか建設技術研究所、日本工営が参加。予定価格は4272万円、調査基準価格は3399万9000円だった。
各流域下水道の全体計画は20年を期間として作成しているが、下水道法事業計画および都市計画事業認可は5~7年に1度の周期で見直すため、構成自治体の意向を踏まえて全体計画を変更することとした。各流域下水道の構成自治体が実施する事業計画および事業認可に支障を来さない時期までに変更を行わなければならず、阿武隈川下流流域を除く3件については2025年度内に事業計画ならびに事業認可の変更が必要。
各流域の現行計画は、全体計画が36年度までで、期間の延長はない。事業計画と事業認可に関しては、現行計画の25年度から5カ年延伸して30年度までとする方針。また鳴瀬川流域の全体計画に係る各種計画諸元の見直しは行わないが、ほか3件では見直しを行う。また全4件で事業計画に係る各種計画諸元は見直す。
このうち仙塩流域は、仙台市・塩釜市・多賀城市・七ヶ浜町・利府町・大和町(一部)で構成。全体計画の変更は、仙台市33・8㌶、利府町111・4㌶、多賀城市0・1㌶の計145・3㌶を追加する。具体的な区域は各自治体の計画に基づき、県が取りまとめている。
特に大幅な面積増が見込まれる利府町は、26年度に市街化区域編入を見込む唄沢土地区画整理事業などが対象となる予定。変更(追加)区域が広いため、計画流入水質や計画放流水質、維持管理性や老朽化対策の施工性などを含め、下水道システム全体として総合的な観点から水処理方式の見直しも含めて検討する。
また吉田川流域は、富谷市・大和町・大郷町・大衡村が構成自治体で、事業計画の変更については、富谷市202・2㌶、大和町40㌶を追加する計画。富谷市内では成田二期北土地区画整理(仮称)など大規模な工業用地が計画されている。
このため全体計画で流域下水道管路施設、ポンプ場および下水処理場の能力を確認。仮に能力不足と判断された場合は、補完する方法を検討する。これにより新たな下水道施設整備が必要となるケースが想定され、成果品を踏まえて具体的な整備計画に着手する見通し。
なお4件とも、履行期間は25年3月28日までとなっている。