2024-08-30# 物件(仙台圏)
仙台市/六郷地区の公園機能を再編/国際開発コンサルで調査進む/効果検証し市内の他地域へ展開
仙台市は、機能的に住民ニーズに合わなくなった街区公園の機能再編に取り組む。初弾として本年度から若林区六郷地区で住民へのヒアリングを含む調査に着手した。委託業務は若林区役所が発注した「六郷地区公園ストック再編測量設計」で、国際開発コンサルタンツが2025年3月31日の履行期限で担当している。
六郷地区はミニ開発によって宅地が徐々に形成されたことで、面積や機能が同じような街区公園が近接して複数存在している。これらは供用から50年ほど経過した施設も多く、利用する住民の高齢化や生活スタイルの変化によってニーズと合わなくなっているほか、施設の老朽化や、樹木が成長し過ぎて管理上の不具合が生じているといった課題がある。
このため六郷地区9つの町内会を対象範囲とする計44の公園について、機能を分散させ、特色を打ち出した公園に整備し直すことで、利用満足度の向上を狙う。本年度はそのうち4つの町内会の計17の公園を対象に、住民へのヒアリングなど調査を進めている。すでに測量を終え、今後は住民ニーズを踏まえて公園ごとの導入機能や設計をまとめる。
再整備に当たっての考え方として、公園自体の廃止や統合は基本的に想定せず、それぞれの公園について子ども向けに遊具を充実させたり、高齢者向けに広場や健康器具を配置するといったプランや、あるいはオープンスペースを確保するなど、公園ごとにリニューアルを図るイメージ。
来年度から順次、工事に着手していきたい考え。
また市内の他地区でも、同様の課題を抱えているエリアで同じように街区公園の機能再編を進めていく方針だ。六郷地区は初弾に位置付けられるため、効果を検証しながら再整備に取り組んでいく。