HOME

みやぎ建設新聞 ピックアップ記事

2024-11-19# 物件(仙台圏)

仙台市/第1南蒲生幹線の点検調査/本年度から作業開始/業務は全長約8㎞対象に22日入札

仙台市は、市内で発生する汚水の約7割を処理している南蒲生浄化センターにつながる第1・第2南蒲生幹線の更新に向けた調査に本年度から着手する。先行して第1南蒲生幹線の管渠内を空にして清掃・調査を行う業務を公告中で、22日に入札する。同幹線は供用から60年経つが、劣化度合いを初めて調査し、必要に応じて補修など対策工法を検討していく。

沿岸部の宮城野区蒲生八郎兵エ谷地第二地内にある南蒲生浄化センターは1963年に稼働した。宮城の萩大通りと県道荒浜原町線との交点付近から東側へ直線的に伸びる第1南蒲生幹線は、浄化センターの稼働と同時に供用を開始し60年ほど経過している。口径は2100㍉㍍、延長は約8㌔㍍。続いて80年には、国道4号バイパスに近い六丁目ポンプ場から第1幹線とほぼ同じルートを取る第2南蒲生幹線が供用。口径は2100㍉㍍、延長は約6㌔㍍。

第1幹線は特に国道4号バイパス付近から下流側が、第2幹線は全線にわたり、常時満水のため点検ができない。そのため両幹線の北側に口径2600㍉㍍の第3南蒲生幹線を建設した。10月末から同幹線に汚水を切り替えており、現時点で第1南蒲生幹線には汚水が流入しない状態となっている。

点検調査の工程は、はじめに最下流の南蒲生浄化センター敷地内に仮設の水中ポンプを設置し、管内に残っている水を取り除く。沈下など道路への影響を巡視・監視しながら行う。換気を経て、上流側から高圧洗浄による管渠内部の清掃を実施。その後、人が管内に浸入して管内状況を目視調査する。各過程で必要があれば緊急補修を行う。委託業務はこれら調査までの工程を第1南蒲生幹線の全線を対象に行うもので、履行期限は2025年5月30日。

なお参加形態は単体または企業連合。単体と代表者は市内に本店または支店・営業所があること。単体と企業連合を構成するいずれかの企業が、宮城県か仙台市の有機汚泥・無機汚泥の産業廃棄物収集運搬業の許可業者であるほか、過去5年に元請けで完了した下水管清掃業務か下水管調査業務の実績があることなど。

来年度以降、点検調査の成果に基づいて、補修や耐震化など対策工法を検討し設計を作成する。更新工事の着手時期や工期は未定。第1南蒲生幹線の更新が終了後、第2南蒲生幹線の点検調査を行う予定だ。

 

#記事カテゴリー