2023-10-26# 物件(大崎・栗原)
東北農政局/迫川上流地区に新規着手へ/2ダムの操作管理設備を更新/24・25年度で整備を予定
東北農政局は2024年度から国営かんがい排水事業・迫川上流地区に着手する。ダム2カ所の操作管理設備を更新する計画で、24・25年度の2カ年で整備を予定。概算事業費は9億9000万円を見込んでいる。
宮城県北部の迫川上流地区は、栗原市と登米市に跨る約6600㌶の水田地帯。二迫川にある荒砥沢ダムと、長崎川にある小田(こだ)ダムのダム管理用制御処理設備(ダムコン)が老朽化しているため改修(更新)する。ダムコンのほか受変電・予備発電などの設備も更新する計画。
荒砥沢ダムは栗原市栗駒文字上荒砥沢地内の北上川水系二迫川上流にある中央コア型ロックフィルダムで、堤高74㍍、堤頂長413㍍、総貯水容量は1413万立方㍍。08年6月の岩手・宮城内陸地震で、ダム上流に大規模地すべりが発生し利水容量が減少したため、下流に沖富調整池を築造して機能を代替している。
小田ダムは栗原市一迫川台地内の北上川水系長崎川にある中央コア型ロックフィルダムで、堤高43㍍、堤頂長520㍍、総貯水容量は972万立方㍍。
両ダムとも、宮城県栗原地方ダム総合事務所が管理を担当している。
関連コンサル業務は、農政局北上土地改良調査管理事務所が、21年度の「事業計画書検討」、22年度の「事業計画書作成」、23年度の「ダム管理設備更新整備計画補足検討」をいずれもNTCコンサルタンツに委託。
また県栗原地方ダム総合事務所は、22年度に「荒砥沢ダム管理用制御処理設備ほか改良設計」をオリエンタルコンサルタンツに、21年度の「小田ダム管理用制御処理設備改良設計」と23年度の「荒砥沢・小田ダム受変電設備ほか改良設計」をともに三井共同建設コンサルタントに委託している。
なお、施工に際しては非かんがい期に機器の入れ替えを行う。