2024-12-09# 物件(大崎・栗原)
みちのく建設/ナーシングホームと身障者GHの整備/大崎市と仙台市に複数計画/設計・施工から自社運営まで
みちのく建設(大和町宮床下小路2 大須賀崇代表取締役)は大崎市三本木地内に医療対応型・住宅型有料老人ホーム「ナーシングホーム 共生」の建設を計画し、自社の設計・施工で施工を進めている。同社はこのほか仙台市内でも医療・福祉施設建設を計画中。
「ナーシングホーム 共生」はW造2階建て、延べ992・44平方㍍、30床の規模。2025年1月のオープンに向け現在は設備の搬入などを実施している。
同社はアパートや事務所の建設、道路改良などの公共工事までを手掛ける。今回の計画は用地取得から建物の建設、運営までを自社で行うもので、自社に新たに福祉事業部を設立した。
施設は24時間体制で看護師と介護士が常駐し、パーキンソン病や末期がん、ALS患者など医療依存度が高い患者を対象とする。全室個室で、上下階に特殊浴槽を置く。設計から事業に携わる浅野千春施設長は「自分の親が入居しても嫌じゃない建物を作りたいと思い、開放感がある明るい窓を置き、〝福祉施設っぽさ〟を出さないよう外観にもこだわった。入居金は取らず、月額も10万円前後に設定している」と話す。
敷地内にはもう1棟施設を整備できるスペースがあり、今回の計画が軌道に乗れば同規模の施設を建設したい考え。
同社は震災後、公共事業の予算が激減したことを踏まえて民間受注を伸ばそうと、2年ほど前からグループホームやナーシングホームの提案営業を始めた。大須賀代表は「医療依存度が高い患者が自宅に帰るとなると家族の負担が大きく、かといって医療ケアが充実した施設は入居一時金や利用料が高額なケースが多い。施設を増やそうと事業者が考えて、地場の福祉系事業所の資本では銀行からの融資が下りないのが現状だ。施設整備を推奨するのであれば、まずは自社で整備から運営までやってみて、施設の必要性や利益性を明らかにするべきだと考えた」と経緯を説明した。
このほか同社は、仙台市太白区ひより台地内に500平方㍍規模の重度身体障害者対応グループホームの建設を計画し、25年度中の完成を目指し今後建設予定。こうした医療施設や福祉施設の投資を積極的に取り組んでいく方針だ。