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2023-06-09# 物件(大崎・栗原)

東北整備局鳴瀬川総合/鳴瀬川ダム関連道路整備/付替国道の初弾工事に着手へ

東北整備局鳴瀬川総合開発工事事務所は、加美町の鳴瀬川ダム新設に伴う道路整備を本格化している。昨年度着工した残土運搬工事用道路の整備を引き続き進めるほか、付替国道347号と、ダム工事期間中に使用する迂回道路の初弾工事をそれぞれ発注する。また、付替国道の道路詳細設計は最終工区(上流側)を8日付で公告したほか、発注見通しによると3号橋、4号橋の詳細設計を予定している。

鳴瀬川総合開発は、加美町漆沢筒砂子地先の鳴瀬川水系筒砂子川に台形CSGダムで堤高107・5㍍、堤頂長358㍍、総貯水容量4560立方㍍の多目的ダムとなる鳴瀬川ダムを新設するとともに、近接する鳴瀬川水系鳴瀬川にある既存の漆沢ダムにトンネル洪水吐を整備して治水専用化する事業。今年度はダム本体の詳細設計や、転流工の発注などに当たる。

鳴瀬川ダム新設に伴い、鳴瀬川および筒砂子川に並行している国道347号は、延長8・7㌔㍍にわたり付け替える。上流区間の一部(1号橋~3号橋)は現道南側、3号橋から最下流部までは現道北側に付け替える。橋梁は12本を計画し、橋長は約40~約280㍍、幅員は全て7㍍。構造はPC橋が多くなる見通し。路線中間部でダムサイト北東部には延長約330㍍、内空断面積約46平方㍍のトンネルも計画している。

今年度は付替国道の初弾工として、下流側で12号橋と13号橋の中間部約280㍍の改良と、付替国道と現道を結ぶ工事用道路約470㍍を施工する「石坂山地区改良工事」を発注。6日付で公告しており、申請書と見積書は13日まで受け付け、7月24日に開札する。参加資格は県内本社の一般土木C等級。道路土工2万1000立方㍍、地盤改良5920平方㍍、法面、舗装、伐採などを行う。工期は24年1月22日。

また8日付で公告した「付替道路設計業務」は最上流部から3号橋手前までの道路詳細設計をまとめる。参加資格は土木関係建設コンサルタント業務の有資格者である単体かJV。申請は22日まで受け付け、7月11日に開札する。

このほか今年度、迂回道路の上流側を改良する「平家平地区工事用道路整備工事」を発注予定。発注見通しによると道路土工4500立方㍍、工事用仮橋を予定。迂回道路は、付替国道が供用するまでのダム工事期間中、ダムサイトの左岸側を通す道路となる。上流側(1工区)は主に切土で整備し、現道活用区間を挟んだ下流側(2工区)は延長約440㍍、内空断面積約43平方㍍のトンネルとなる。

また発注見通しでは「沢口地区工事用道路整備工事」を予定。ダムサイト下流側で、現道から残土置場にアクセスする工事用道路を施工するもの。この道路は約80㍍の仮橋を含み、昨年度に岩田地崎建設で着手した後、今年度は森組が施工。その続きに当たる工事となる。転流工への進入路となる工事用道路も今年度に整備する。付替道路と迂回路のトンネル設計は東京コンサルタンツが担当した。

 

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