2025-01-27# 物件(石巻・気仙沼)
東北整備局仙台/石巻BP沢田工区・トンネルと橋梁の設計公告/2件とも3月13日に開札/主要構造物は全て設計段階に
東北整備局仙台河川国道事務所は、宮城県石巻市と女川町を通る国道398号石巻バイパス3期沢田工区の一環で「女川地区トンネル詳細設計」と「石巻地区橋梁詳細設計」を24日付で公告した。事業区間に計画している主要構造物(トンネル2本・橋梁3本)は全て設計に着手する。今後は並行して用地取得の手続きを本格化させ、早期着工を目指す。
三陸沿岸道路・石巻女川IC付近から女川町西部まで延長11・9㌔㍍に及ぶ石巻バイパスのうち、沢田工区は最も東側に位置する延長約5・8㌔㍍。直轄権限代行で2022年度に事業化した。
稲井小・中学校に近い石巻市真野地内を起点に東進し、同市沢田地内の沼津貝塚付近までの起点側は、現道と並行するように現道南側の水田を盛土して道路を構築する。起点側の延長2・1㌔㍍は両側歩道で幅員15㍍を確保する。
沼津貝塚付近から東側は現道と分岐し、丘陵部でカーブが多い現道を北側に迂回するイメージで構造物を多く新設する。万石浦に面した浦宿橋の手前に当たる女川町浦宿浜地内が終点となる。終点側の延長約3・7㌔㍍は片側歩道の幅員10・5㍍で整備する。
24日付で公告した詳細設計2件は、ともに土木関係建設コンサルタント業務の有資格者である単体かJVが対象。2月10日まで申請を受け付け、3月13日に開札する。トンネル設計が10時、橋梁設計が11時に予定している。2件とも履行確実性評価型の総合評価落札方式。
女川地区トンネルは、終点側の石巻市と女川町の境界にNATM工法で延長約708㍍、幅員10・5㍍、内空断面積約67平方㍍で計画。掘削方向は今後詰めるが、坑口の位置は起点(西)側が低い。地山はシルトなど堆積物による頁(けつ)岩が主体となっている。地質調査は川崎地質が担当。業務場所は石巻市沢田前山地内~女川町浦宿浜篠浜山地内。履行期限は12月26日。
一方の石巻地区橋梁は、起点側の石巻市真野新丸森地内~同市沢田新平形地内で新笊川橋に並行して水路を跨ぐ。橋長23・5㍍、幅員15㍍で計画しており、橋桁の材質は今後決める。履行期限は9月30日。
このほか主要構造物の詳細設計は、沼津貝塚付近から東側に掘削するトンネルが延長約1500㍍で建設技術研究所が担当。坑口の位置は起点(西)側が低い。2本のトンネルの中間部に設ける志の畑地区橋梁は、長さ21㍍の単純鋼鈑桁で片平新日本技研が設計。終点付近で大沢川を跨ぐ大沢川橋は、長さ25㍍のPC桁で長大が設計している。また道路詳細設計は復建技術コンサルタントがまとめている。
終点側(東側)から先行して用地協議に着手しており、年度内にも取得開始を見込む。終点の浦宿地区周辺は宅地が存在し、着工時期は未定。起点側(西側)は2月6日に設計説明会を開き、用地調査に取り組んでいく。