2024-10-24# 物件(大河原)
丸一ゴム製作所/角田市の高畑北産業用地に新工場/来年9月の着工目指す/S1F、延べ1300㎡を想定
工業用製品の総合メーカーである丸一ゴム製作所(埼玉県吉川市三輪野江1009の1 杉本賢次代表取締役社長)は、角田市の高畑北産業用地に新工場を建設する。23日に立地協定式が行われた。
同社は工業・医療・食品用パッキンなどの製造と販売を行っており、来年で創業60年を迎える。食品や衣料分野が好調なほか、コロナ渦以降は半導体業界からの製品需要が高まり、稼働中の2つの丸森工場が手狭になったことから新工場の建設を計画した。
進出場所は高畑北産業用地となる梶賀高畑北54の1地内で、敷地は6765・45平方㍍。新設する施設はS造平屋一部2階建て、延べ1300平方㍍。2階には蔵王連峰を眺められる展望スペースを設けたい考え。総投資額は5億3000万円規模。
これから設計と施工者を選定し、2025年1月の用地取得、9月の着工を見込む。26年8月に竣工し、操業開始は27年1月を想定している。用地取得と設計、施工の発注を担当するのは親会社であるマルニット(埼玉県吉川市三輪野江1009の1 杉本賢次代表取締役)となる。
協定式で黑須貫市長は「市が造成した産業用地への立地は13年ぶりで、今後の企業誘致に勢いをつけることができ大変喜ばしい。地域産業の振興、新たな雇用創出に期待する」とあいさつ。宮城県大河原地方振興事務所の田村賢治所長は「県のものづくり産業のさらなる飛躍に貢献いただけるとともに、『富県宮城』の躍進へ大きな推進力になる」と話した。
杉本社長は「新工場の設立は単に事業拡大ではなく、技術を伝承していく環境を整備することでもある。人が集まりにくい製造業で、新たな社員を迎えられる魅力的な工場づくりを目指す」と述べた。雇用については「子育て世代の女性にとって良い作業環境をつくり、女性が中心になって活躍できると期待している」と語った。
女性社員が約7割を占める同社は、フレキシブルな就業時間の対応が可能で、休みやすい環境でもあり子育て世代が多く活躍している。新規雇用は地元を中心に初年度で3人を採用し、将来的には15人程度の雇用を目指す。