仙南地域広域行政事務組合が進める管内４消防庁舎の建て替え計画のうち、角田消防署の建て替え工事は、年明けにも入札を行う見込みだ。現在、建築と設備の一括の有無や一般競争の入札方式も視野に、仕様書を固めている。２６日に可決となった１２月補正予算では、同工事に１４億５０００万円の債務負担を２０２５年度までに設定した。

仙南地域にある各消防署（角田、白石、柴田、大河原）の老朽化が著しいことから順次、建て替えを進める計画。各担当市町が用地取得から造成工事までを発注し、建築工事は同組合が担当する。

このうち先行して計画が進んでいるのが角田消防署。建て替え用地の造成工事（担当＝保志工務店）を進めている。

建設場所は、角田警察署北側の高畑南地内の敷地約４４００平方㍍。建物は基本・実施設計を楠山設計に委託し、現在、実施設計をまとめている。ＲＣ造２階建て、延べ約１６００平方㍍の庁舎や３階建ての訓練塔２棟（延べ計約２７０平方㍍）の新設のほか、駐車場を設ける。

着工は２５年度を予定している。概算事業費は１２億７０００万円を試算していたが、資材高騰に伴い増額を見込んでいる（訓練塔・設計費含む）。

また、本年度には白石市消防署の建て替えに向けた基本・実施設計を構建築設計事務所に委託している。

白石市城北町４の２地内にある現白石消防署はＲＣ造２階建て、延べ８３７・４９平方㍍で、１９８１年に完成。新設予定地は、白石中央スマートＩＣ周辺に整備する道の駅の北側で、用地面積は７２００平方㍍以上を想定。造成工事は白石市が発注済みで、亀岡建設が施工した。

新庁舎の規模は延べ約１６００平方㍍で、駐車場や４階建ての主訓練塔１棟と２階建ての副訓練塔２棟を設ける。このほか、緊援隊受援用地やヘリポートも設置する。概算事業費は１４億円（訓練塔・設計費を含む）。

白石消防署の建て替え後は、柴田消防署、大河原消防署の順で建て替えを進めていく。