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2025-03-17# 物件(大河原)

角田市/25年度の上下水道整備計画/野田雨水調整池は詳細設計/枝野浄水場など耐震診断実施

角田市の2025年度当初予算に基づく上下水道施設の整備計画をまとめた。上水道では浄水場や配水池の耐震診断調査を実施。防災・減災構想の一環では、野田排水区雨水調整池の設計と裏町排水区の管路設計に取り組む。下水道と農業集落排水施設の管理に当たり、官民連携(ウォーターPPP)の導入を見据えた可能性調査業務などを予算化している。

水道事業会計では、浄水場と配水池の耐震診断業務を予算化した。調査対象施設は枝野浄水場、江尻配水池、高倉配水池の3カ所。

枝野浄水場は阿武隈川右岸の枝野真菰117の151地内に所在し、施設能力は1日当たり1970立方㍍で急速ろ過を採用している。取水井、着水井、沈殿池、浄水池など施設全体を対象とする。

また、江尻配水池はPC造で貯水量6000立方㍍。高倉配水池はSUS造で同1000立方㍍。各施設の設備と建屋を診断する。25年度内に診断結果をまとめ、必要に応じて26年度に設計、27年度から着工したい考え。

下水道事業会計では、野田雨水排水区に新設する雨水調整池の詳細設計を来年度にまとめる。市が掲げる防災・減災構想の一環で、本年度に前段として地質調査(担当=テクノ長谷)を実施。建設地は阿武隈川水系小田川の下流で、右岸側となる角田町田地内。貯水量2万1000立方㍍のオープン式を想定しており、概算事業費は4億2300万円。工事は26年度から2カ年で進める見込み。

また同排水区では現在、16年度に整備した野田排水機場に接続する雨水幹線と枝線の整備に取り組んでいる。新年度予算に調整池の詳細設計費と併せて、枝線の実施設計費と工事費も確保した。

防災・減災構想に関連して、裏町排水機場の改築に伴う裏町排水区の雨水管路施設基本設計にも着手する。改築を巡っては、日本下水道事業団に整備を委託し、日本水工設計が担当して実施設計をまとめている。ポンプ2台を置き、処理能力は2・52立方㍍/秒規模を想定している。

市単独で行う管路基本設計は、裏町地区19・6㌶を対象に流量断面計算を行って能力を把握する。その後、26年度に詳細設計をまとめ、27年度から2カ年で工事を行う見込み。

農業集落排水処理施設では、高倉クリーンセンターの機能診断・最適化整備構想を来年度に作成する。RC造平屋建て、建築面積263平方㍍の施設で1997年度に供用を開始。建屋と中継ポンプ11カ所を対象に機能診断を行い、工事箇所や優先順位を調査する。これまでに金津クリーンセンターで同様の業務を宮城県土地改良事業団体連合会に委託している。

このほかコンサル業務では、ストックマネジメント計画を作成する。来年度は、中央排水区雨水ポンプ場と高畑地区の管路を対象とする。

計画改定の動きとしては、雨水管理総合計画の改定業務に着手する。市内全域の排水区930㌶で見直しを行う。内水浸水想定区域図の作成に向けた取りまとめの作業も進める。本年度では測量や解析(担当=日水コン)を実施しており、来年度内に完成させて公表する見込み。

ウォーターPPPの導入に向けては、下水道施設と農業集落排水施設の管理に際して官民連携を検討中。24年度で下水道施設の導入可能性調査をパスコに委託。来年度予算には農業集落排水施設の導入可能性調査と、事業者選定に向けた発注者支援業務に委託費を措置。来年度内に事業者選定を開始したい考え。

農業集落排水で導入を想定する対象施設は高倉、金津地区にある処理場とマンホールポンプ。本年度の可能性調査と同様に、事業手法(レベル3・5=コンセッション方式またはコンセッションに準じた効果が期待できる方式)の検討、事業概要書の作成、VFMの検証、PSC(パブリック・セクター・コンパレーター=公共が実施する場合の財政負担)といった項目の検討を実施する。

農業集落排水施設の導入可能性調査を踏まえ、下水道施設と並行して事業者選定を来年度に行いたい考え。事業者は26年度末までに選定し、27年度の事業開始を目指す。なお、上水道への導入は未定としている。

 

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