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2024-01-10# ニュース

2024年注目の主要土木プロジェクト/仙台北部道路の4車線化へ来年度に大型工事発注/県環境事業公社は来年度後半に造成工事開始/石巻市、栗原市で長大橋の工事を予定

宮城県内の2024年の主要土木プロジェクトをまとめた。NEXCO東日本では仙台北部道路の4車線化に取り組む大型工事に着手するほか、宮城県環境事業公社から大和町に整備する新産業廃棄物最終処分場の整備工事を24年度後半に発注予定だ。このほか、仙台市と塩釜市の共同で整備する浄水場は基本設計を来年度以降も進める方針だ。

仙台北部道路の4車線化に取り組むNEXCO東日本東北支社は、2024年度第1四半期に「仙台北部道路富谷工事」を公告する見込みだ。概算規模は22億8000万~50億円規模。

仙台地域の北側を横断する仙台北部道路は、三陸自動車道利府JCTを起点に東北自動車道富谷ICに至る延長13・5㌔㍍の自動車専用道路。終点西側の利府しらかし台IC~富谷JCTの延長約5・8㌔㍍を対象に、2022年3月に4車線化事業の国土交通大臣認可を受けた。事業費は約190億円。工事に伴う概算土量は30万立方㍍を見込む。

富谷地区道路詳細設計はオリエンタルコンサルタンツが担当。利府しらかし台ICに近接する宮城県大和町鶴巣山田樟平地内から、富谷JCTで東北道を跨ぐ富谷JCT本線橋の手前に当たる富谷市穀田松田地内まで、Ⅱ期線として新設する上り線側の道路詳細設計の作成を進めている。関連して路線上の富谷市内に設ける石積高架橋(橋長241㍍)と成田高架橋(橋長325㍍)の拡幅設計を作成する「仙台北部道路成田高架橋ほか1橋基本詳細設計」は建設技術研究所が担当している。

来年度進める工事内容は利府町から富谷市の延長6㌔㍍、切盛土20万立方㍍、橋台・橋脚15基の施工を進めるもので、工期は約40カ月間としている。

宮城県環境事業公社が新たに大和町に整備する新産業廃棄物最終処分場は、工事発注方法やロットなどは未定としているが、24年度後半から水処理施設と搬入道路や造成工事を開始する。

大和町にある既存の産業廃棄物最終処分場のクリーンプラザみやぎが、残余容量が25年度までと見込まれるため、新たな最終処分場の整備を計画。建設候補地は大和町鶴巣大平・幕柳地内で、開発面積が約40㌶。埋立面積は約13㌶、埋立容量は約230万立方㍍。埋立期間は20年で、処理方式はサンドイッチ方式としている。浸出水処理施設は埋立地に隣接して配置する。本年度は基本設計を担当したエックス都市研究所に実施設計を委託した。27年度内の供用開始を目指す。

仙台市と塩釜市は、共同浄水場の新設を計画しており、来年度も引き続き設計業務を進める。老朽化が進む両市の浄水場を統廃合するもので、仙台の国見、中原、熊ケ根の3浄水場と、塩釜の梅の宮浄水場を廃止し、中原浄水場内に新しい浄水場を整備する。

新浄水場の施設能力は、15万2710立方㍍/日(仙台市=13万6425立方㍍/日、塩釜市=1万6285立方㍍/日)。国見取水口と中原取水口を水源とする。浄水処理には、粉末活性炭、凝集沈殿、急速ろ過を活用する計画としている。

本年度は基本設計を日水コンに委託。施設における基本設計業務や官民連携導入可能性調査業務を進めており、履行期限は26年2月27日まで。28年度の着工、36年度の稼働開始を目指している。

浄水場の新築や導水管の更新・改修などを含む整備の概算事業費は657億2300万円。

宮城県は牡鹿半島の付け根近くに計画する県道石巻鮎川線の風越3期工区の改良事業について本年度から工事に着手する。桃浦漁港付近の石巻鮎川線でボックスカルバートを構築するもので、施工延長は約65㍍となっている。また、路線上に設置するトンネルは来年度以降の工事発注となる見通しだ。

風越3期は、風越1期で整備した風越トンネルから牡鹿半島側に続く道路改良で、現道はカーブが多く急勾配な形状のため、山間部をショートカットするイメージで延長約2700㍍の道路を新設する。風越トンネル側が起点で、桃浦漁港付近を終点とする。

このうちトンネルは、起点付近から延長約1600㍍、内空段面積約54平方㍍で計画。掘削を開始する終点側坑口は、石巻鮎川線の現道より海側で標高が低い地点から掘り始める。

また同様に牡鹿半島周辺で取り組む道路整備事業を見ると、半島東側の女川牡鹿線と、半島西側の石巻鮎川線を結ぶ大谷川浜小積浜工区で、本年度に延長820㍍のトンネル工事を発注。安藤ハザマ・橋本店・木村土建JVが施工を担当する。工期は2026年3月。

万石浦の北側で、山あいの現道を回避して線形改良を実施する国道398号の石巻バイパス沢田工区は直轄権限代行で事業が進む。主要構造物としてトンネル2本が計画されており、早期の工事着手が見込まれる。

石巻市は、市内中心部を流れる旧北上川に架かる東中瀬橋について、今月5日付で橋脚工事を公告した。

橋長は115㍍、幅員は4㍍で、2径間連続鋼箱桁。下部工は逆T式橋台2基、壁式橋脚1基としている。

これまでにA1橋台を石巻建設、A2橋台を升川建設が担当。仮桟橋は遠藤興業が施工している。今後、橋脚1基を来年度末までの工期で進める。上部工については、国の補助金申請などを進めるとし発注時期は来年度以降としている。

栗原市は、若柳大林に「栗原東大橋(仮称)」の新設を進めており、来年度以降から上部工の発注を進める予定だ。

迫川を跨ぐ現在の市道大林線・徳富橋が潜り橋で欄干が無く、幅員も狭い上、老朽化も進んでいることから架け替えを進める事業。新しい橋は橋長225・6㍍、全幅10・5㍍の鋼5径間連続鈑桁橋となる。P1~P4橋脚は宮城建設、A1橋台は野口建設が担当した。

現在、A2橋台の施工を大目建設で進めており、工期は2024年11月末までとしている。

 

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