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2024-07-19# その他

宮城県内のこども園等整備計画/白石市で公立の幼保を全て統合へ/石巻市は桃生こども園建設で設計委託

宮城県内のこども園、幼稚園、保育所施設の整備計画をまとめた。仙台市内では昨年度に「保育所等老朽化施設対策整備事業者」として選定された宮城厚生福祉会と仙台こひつじ学園で、園舎の改築や改修工事が本年度から進められている。石巻市は新たに桃生こども園の建設へ実施設計を作成するほか、白石市は市内全ての公立幼稚園・保育園を統合し公立認定こども園を新設する計画を示した。

仙台市内では昨年度に「保育所等老朽化施設対策整備事業者」として選定された社会福祉法人・宮城厚生福祉会と学校法人・仙台こひつじ学園で、園舎の改築工事などを計画しており、施工者の選定を経てこれから本格的な工事に着手する。

宮城厚生福祉会は、宮城野区銀杏町7の6地内にある「乳銀杏保育園」の内装改修を行う。改修対象はRC造2階建て、延べ1001・91平方㍍。施工者は今年2月に選定済みで東北共栄建設が担当。工期は2025年3月末まで。

仙台こひつじ学園は、太白区八木山緑町21の10地内にある「向山こども園」の改築計画に伴い、既存のホール棟の解体工事と年少棟およびホール棟を改築する。RC造平屋建て、延べ187・2平方㍍の既存園舎の解体と、年少棟およびホール棟となるW造平屋建て、延べ827・43平方㍍を建設する。5月に施工者を選定し、古久根建設が担当する。工期は25年3月を予定。

このほか、学校法人・東北文化学園大学で仙台市青葉区上愛子に「幼稚園型認定こども園友愛幼稚園」の移転新築を計画中。

6月に公募型プロポーザルで設計者を選定し、DOG一級建築士事務所(東京都新宿区 齋藤隆太郎代表取締役)+シオダ建築デザイン事務所(宇都宮市 塩田真吾代表取締役)JVが選ばれた。既存の友愛幼稚園が老朽化していることから青葉区上愛子上遠野原23の18ほか地内に移転新築する。定員は100人を想定しており、施設はW造2階建て、延べ1100平方㍍程度で計画している。基本設計は24年9月中旬、実施設計は25年3月上旬を期限として作成を進めるスケジュール。

石巻市は幼稚園・保育所・こども園再編計画に基づき、桃生新田保育所と桃生幼稚園を廃止し、新たに2園を統合した「(仮称)桃生こども園」の建設を計画している。本年度は実施設計を綜企画設計に委託した。桃生町中津山八木48の1地内の敷地約6000平方㍍にW造平屋建て、延べ1195・51平方㍍の園舎を建設する。本年度で設計し、25年度以降に工事発注する見通しだ。

このほか、同市では、若草保育園と鹿妻保育園の設置・運営事業者を昨年度でアイグランに選定した。現在、施工者選定へ手続きを進めている。若草保育園は石巻市向陽町5の12の1地内にS造平屋建て、延べ531平方㍍の園舎を建設する。また、鹿妻保育園は同市渡波新千刈170ほか地内にS造2階建て、延べ588・80平方㍍で建設する計画だ。

多賀城市は、保育所再編計画に基づき八幡保育所の大規模改修を計画し、盛総合設計に設計を委託した。

同園舎は八幡2丁目地内にあり、規模はW造平屋建て、延べ618・03平方㍍。児童人口の減少などから現在3カ所ある公立保育所を2カ所にするため志引保育所を八幡保育所に統合して、八幡保育所を大規模修繕する。26年度に改修工事を実施する見込みだ。

大崎市では社会福祉法人・愛光福祉会が古川大宮で運営している「こばと保育園」について老朽化に伴い建替計画を有している。既存施設は市民病院周辺の大崎市古川大宮1丁目地内に位置し、現地建て替えを行う見通しだ。

加美町は「おのだひがし園」と「おのだにし園」の統合を計画中。本年度に「加美町立小野田地区認定こども園統合準備委員会」を立ち上げた。計画では当面の間、既存のおのだひがし園を使用し、時期を見て新たな園舎を新築する。

白石市は、老朽化が進む市内全ての公立幼稚園・保育園を統合し公立認定こども園を新設する計画を示している。園児数の減少が見られることや、各園の老朽化が進んでいることなどから統合を計画したもの。統合対象となる施設は第二幼稚園など6園で、保護者の就労の有無を問わず受け入れが可能で、幼稚園と保育園の良さを併せ持ち、就学前の教育・保育を一体的に行う公立の認定こども園を創設する計画だ。

このほか、「地域子育て支援センター」「障害児通所施設ひこうせん」「ファミリー・サポート・センター」の機能を持つ施設「ふれあいプラザ」と新設を予定する「幼児教育・保育センター」「こども家庭センター」を併設する。新しい施設は沢端町4の1地内にある旧いきいきプラザの解体跡地に建設する方針。既存施設となるRC造2階建て、延べ2758平方㍍の旧いきいきプラザは今後解体する予定だ。完成は28年度中を目指す。

 

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