2025-03-10# その他
県と県内14市の25年度当初予算概要/普通建設費は総計2669億/仙台市が屋内遊び場の計画費
宮城県と県内14市の2025年度当初予算案が出そろった。一般会計の総額は約2兆1704億円で、24年度に比べ2・8㌫増加。普通建設費の合計は約2669億円で、6・2㌫増加した。新規事業は、宮城県が多賀城政庁復元に向けた基本方針策定費、仙台市は屋内遊び場の基本計画策定費を盛った。また、多賀城市がスポーツウェルネス施設の調査費、登米市が地域交流センター(仮称)の設計費を計上している。
■宮城県
多賀城政庁の復元検討へ
宮城県の投資的経費は1270億円余りで、うち普通建設費は1216億円ほどとなった。防災の観点から推進する道路や河川事業をはじめ、高等技術専門校の再編整備に53億2300万円、県民会館・NPOプラザ複合施設整備に17億1040万円(別途26~28年度で債務負担行為を設定)といった大型事業の予算化によって増加傾向にある。
新規では多賀城政庁復元検討事業に100万円を計上した。昨年、創建から1300年を迎えた多賀城に「多賀城政庁」を復元するため、在り方の検討など基本方針素案を策定する費用を計上した。仙台医療圏病院再編事業には7529万5000円を盛り込み、仙台赤十字病院と県立がんセンターの統合新病院の基本計画策定費に補助する。また県立精神医療センターの建て替えへ、規模や用地の検討を支援する業務を委託する。
■仙台市
大手門復元へ構想費
仙台市の普通建設費は1000億円余りで、24年度に比べて8・8㌫の増。新規事業では屋内遊び場基本計画に2000万円を計上した。建設候補地は市中心部の西公園南側に当たる多目的広場で、かつて市民プールがあったところ。また、仙台城の大手門復元の基本構想に450万円を充てる。36年の復元を目指して全体像を具体化するため構想策定に着手する。さらに青葉山エリアでは、音楽ホールなど複合施設の実施設計費などに7億円ほどを確保する。
学校教育施設の整備には約197億円を充てる。11小学校と4中学校の設計・監理費のほか、6小学校と北仙台中の増改築工事を進める計画。
■仙台圏域
多賀城市が体育施設調査費
名取市は館腰公民館整備事業に2億3618万3000円を計上。移転新築する施設で、規模はRC造2階建て、延べ約1094・50平方㍍。8月に着工、26年度末の開館を目指す。このほか、体育施設整備方針策定事業に550万円、県が主導する統合病院の用地取得費などを盛り込んでいる。
岩沼市はハナトピア岩沼のリニューアル事業に2億円余りを充て、老朽化した管理棟と園庭を改修するとともに、遊具などを設置する。5月ごろの工事公告を目指す。24年度補正にもリニューアル工事費を付けている。宅地開発の関連予算を計上し、民間主導の新たな宅地開発も後押しする。
多賀城市は、庁舎耐震対策等事業に20億9258万円を計上し、西庁舎の大規模改修工事に充てる。実施設計中で、12月ごろの入札を目指す。新規ではミサワホーム・東北ミサワホームが取得した東北学院大学工学部跡地に計画する、スポーツウェルネス施設整備事業に約121万円を付けた。総合体育館と市民プールの合築移転に向け、25年度に基本構想・基本計画、基本設計を行う見込みだが、当初予算には調査研究費のみ計上した。
塩釜市は、継続事業の総合体育館大規模改修に14億円余りなどを盛り込んだことから、普通建設費は前年度比25・9㌫の大幅増加となった。土木事業では貞山大橋の補修設計費や陸橋補修工事費などを予算化した。
富谷市は、図書館複合施設ユートミヤの工事費に25億円余りを計上。このほか成田小の児童クラブ増築工事などを受け、普通建設費は前年度比30・6㌫増の29億円余りに上った。仙台市泉区の泉中央駅付近と市内明石台地区とを結ぶ新たな基幹公共交通として構想している都市型自走式ロープウエーを巡っては、導入可能性調査に370万2000円を付けた。
■沿岸部
石巻市は開北小改修調査費
石巻市は、開北小学校の校舎改修事業へ、地質調査に660万円、建物等調査業務に300万円を計上した。同校の校舎は大橋1の2の1地内に建つRC造3階建て、延べ5300平方㍍規模で1973年に建築された。改修事業ではエレベーター棟の増築も計画している。継続事業では蛇田中の校舎改修事業に15億6000万円を措置する。旧北上川に架設する東中瀬橋の工事費は3億5500万円を計上した。
気仙沼市では、新庁舎建設事業を筆頭に、道路新設改良事業などが増額要因となり、投資的経費は前年度比77㌫増の29億円余りとなった。新規事業を見ると、気仙沼中学校の屋内運動場改築などに3億円余りを計上。築65年が経過した施設の改築を想定しており、建替用地を確保するため、同じく老朽化が著しい西校舎の解体に向けた調査設計業務を実施する。現庁舎の跡地活用検討には920万円ほどを予算化し、子どもの遊び場や交流の場の整備へ、検討や調査を具体化する。
東松島市は、継続事業となる大曲小学校改築工事に14億円弱を計上。このほか、避難道路整備工事調査測量設計に3990万円を充て、津波避難対策に必要な施設を整備する。
■県北圏域
登米市が地域交流Cに設計
大崎市は地域医療連携施設整備工事へ、病院事業会計で7億5000万円余りに加え、債務負担行為で25~26年度に限度額26億4000万円ほど設定した。大崎市民病院敷地に建つエネルギーセンターの南側に、医療連携施設として計画する建屋で、規模はS造3階建て、延べ3000平方㍍程度。設計は共同建築設計事務所が作成している。
栗原市は市長選を控えて骨格予算となり、国や県の補助事業や継続事業分を主に計上。栗原東大橋の上部工や市道大林線改良を含めた市道整備工事に13億7500万円余りを盛り込んだ。
登米市は、庁舎機能と市民交流機能などを持つ地域交流センター(仮称)整備事業について、基本・実施設計費に1億8796万円などを盛り込んだ。建設地は現在の本庁舎に隣接する迫中江中央公園付近で、行政・公民館・図書館・保健センターなどの各機能を備える。延べ面積は1万7400平方㍍を見込んでいる。南方地域統合小学校の新築事業は、実施設計費などに約1億4000万円を計上。基本設計は桂設計が担当している。
■県南圏域
角田市が産業用地調査費
角田市は、新たな産業用地の造成に向けた適地調査業務委託料として660万円を計上している。市内全域を対象に、5~10㌶規模で用地を選定し、宇宙産業や自動車産業の立地を目指す。継続事業の総合保健福祉センター(ウエルパークかくだ)大規模改修事業は、工事費に3億2000万円を充てる。
白石市は、新設する白石中央スマートICの整備に関連し、本体発注を行うNEXCOへの工事委託料や、道路工事費を計上。さらに周辺整備事業として取り組む道の駅と防災公園の事業費は計約21億円を盛り込んだ。24年度2月補正予算にも関連予算を措置している。市内全ての公立幼稚園・保育園を統合した認定こども園・子育て支援拠点施設の新設事業を巡っては、建設予定地に建っている旧いきいきプラザの解体工事費2億円余りを予算化する。